【企画の経緯】
もともと、密集市街地解消のため、土地を共同利用して空地を確保、建物を不燃化する、災害に強いまちづくりを目的とした勉強会があり、3年半余にわたって勉強会を続けてきた9名の地権者で、共同建替え事業をコーポラティブ方式で実施することになりました。
「密集市街地建替促進事業」や、「老朽住宅棟建替促進事業」の北区の支援を受けながら、組合参加者に建築費用の負担の少なく、防災機能の高いコーポラティブハウスの実現を目指しました。
【コンセプト】
計画地周辺には、「十条銀座商店街」をはじめ、8つの元気あふれる商店街がひろがり、豊かな緑のある公園が多数点在しています。計画段階で、周辺地域について勉強したりヒアリングを行ったりと、下町の情緒あふれるエリアでの地域密着型の建替えが進むよう、取り組みました。
【建物の特徴】
密集市街地の中での建替えとあって、採光に配慮し、建物は大きく傾斜した三角屋根となっています。
建物名称のなかの“コートハウス”の意味は、“中庭のある家”。計画段階で、植栽委員会を立ち上げ、まちあるきを行ったりしながら、景観の緑化に貢献できるような植栽案を考えました。その結果、シンボルツリーとしたヒメシャラを中央に植えた供用広場を持つ、光と緑あふれるコーポラティブハウスができました。
【事業期間】
2006年2月~2007年9月
【概要】
- 所在地
- 北区上十条
- 交通
- JR十条駅
- 用途
- 住宅27戸
- 構造
- 鉄筋コンクリート造
- 敷地面積
- 927.08㎡
- 延床面積
- 2025.87㎡
- 住戸面積
- 42.56㎡~88.26㎡(賃貸住戸を除く)
- 共用施設
- 駐車場・駐輪場
- 総事業費
- 8.5億円
- その他
- 北区密集市街地建替促進事業認定