単独の敷地では実現できなかったことが、隣接する複数の敷地を共同で活用することにより実現できることがあります。敷地の規模が大きくなると、自分たちが所有する住宅や店舗以外に余剰の床をつくることが可能となり、多くの場合、資金調達能力のあるデベロッパーに参画してもらい、建物の建設をまかせて、余剰の床は分譲マンションとして処分する方法がとられています。しかし、都心部でデベロッパーが参画して事業ができる規模の土地を確保するのは困難で、2軒か3軒の敷地で共同建替えを行う場合は、一緒に住宅をつくる人に参加してもらうコーポラティブ方式との組合わせが現実的です。
また、お隣同士共同で建物を建替えることにより、多くのメリットもあります。
- (1)
- 裏通りの敷地も表通りと共同することにより表通りと同じ容積が使えることになりますので効率的な土地利用が可能となります。また、設計条件も良くなります。
- (2)
- 階段やエレベーター等を共同で配置できることにより、実際に使用できる部分が大きくなり建物の効率が良くなります。
- (3)
- 住宅をつくった場合でも、通風や採光などの居住環境が改善された住宅ができることとなります。
- (4)
- 建物の維持管理についても共同で行うことによりしっかりとした維持管理が可能となります。
- (5)
- 規模・構造等一定の条件を満たせば、公的な補助金が使える制度がありますので事業性が良くなります。