【企画の経緯】
当初、地区の一画でデベロッパー主体の等価交換方式の分譲マンションが計画されていたところに、隣接する築70年の長屋に長年住み続けている方々から「一緒に建替えができたら…」と相談を受けた。これを機に、先行していたデベロッパーに対して共同建替えによる事業計画を提案し、共同で取り組むこととなった。
【コンセプト】
共同建替えにより地権者が住み続けられる住宅および商売を継続できる店舗を確保し、ほかの住宅についてはデベロッパーが分譲する方式となった。
としまち研は、関係権利者の権利の確保と事業の組み立て、地権者の共同建替え協議会の運営支援などを行った。
【建物の特徴】
マンションの新たな入居者と地域の人たちの交流を目的として、デベロッパーに対して屋上利用とコミュニティルームの設置を要望し、建築計画に組み入れてもらうことができた。これらの利用方法については、地元の大学で建築やまちづくりを学ぶ学生と研究グループを結成し、地権者を通じて地元の方たちへインタビューを行い、その成果を盛り込みながら活用方策案をまとめ、協議会およびデベロッパーに提案を行った。
【事業期間】
2001年9月~2003年7月
【概要】
- 所在地
- 千代田区神田須田町
- 交通
- 都営新宿線岩本町駅
- 用途
- 住宅63戸、店舗5区画
- 構造
- 鉄骨鉄筋コンクリート造
- 敷地面積
- 515.25㎡
- 延床面積
- 3307.08㎡
- 住戸面積
- 31.11㎡~76.90㎡
- 共用施設
- 集会所、駐輪場、トランクルーム
- 総事業費
- 25.5億円