設立20 周年を迎えたNPO としまち研

2020年8月8日

 私は、46歳で大学卒業以来勤務していた建設会社を退職し、翌1995年6月に千代田区神田紺屋町の事務所を借りて不動産・開発コンサルティングの会社を設立しました。その後、大槻敏明先生、本間充一さん、坂口耕司さん、平石郁夫さん、葛西充さんなどと1995年9月から毎月第一木曜日の勉強会「一木会」を始めました。

そんなお付き合いのなかで1997年に『みらい』都市居住促進研究会をつくり、神田のまちが直面していた都心の過疎化~住人の激減、昔からの小中学校の統廃合など~の現実を調査・研究し、机上の勉強だけでなく実践しなければ意味がないとメンバーの意見が一致しました。

 そして2000年7月、「神田型共同建替え方式の提案」というテーマの公開勉強会を開催し、いろいろな方に参加していただきました。葛西さんが声をかけてくれたなかに神田東松下町の地権者もいて、「共同建替えをしたいが、デベロッパーとは条件が折り合わず断られたので、相談に乗ってほしい。」とのこと。としまち研設立1ヶ月前の極めて幸運な情報でした。そんな追い風のなかで、2000年8月4日に34名でNPO都市住宅とまちづくり研究会(略称:としまち研)を設立しました。

 その後、としまち研は、共同建替え、コーポラティブハウス、マンション建替え、マンション大規模修繕、シェアハウスなどの「住まいとまちづくり」にかかわる事業を中心に取り組んできました。そして、2011年の東日本大震災では、縁あって宮城県東松島市の復興支援:防災集団移転事業などにも延べ40名以上の方々と現地で寝起きを共にしながら取り組みました。

 現時点では、コーポラティブハウスの取り組み案件が具体化していないこともあって、財政的には厳しい状況が続いておりますが、会員の皆さま、としまち研のお知り合いの皆さまのおかげで、「設立20周年」を迎えられました。

 私は団塊の世代で、今年の誕生日がくると72歳になります。私と同年代の会員の方々もおりますが、これから活動の中心になっていく若い会員の皆さんを支え、「住まいとまちづくり」分野の頼りになる組織として当面30 周年を目指して頑張っていきましょう!

(としまち研理事長 杉山 昇)

MENU

CLOSE