コーポラティブハウスの効能

2018年10月5日

 としまち研事務所のあるCOMS HOUSE は、としまち研設立の年である、2000年の秋から取り組み、2002年5月に完成・入居した、としまち研のコーポラティブハウス第1号です。

 4名の地権者の皆さんのニーズを伺い、土地の評価の調整をして、基本合意書を取り交わし、参加者の募集を始めました。

 当時の神田は都心回帰の前であったため、地上げにより「都心の過疎化」が進行し、住人も少なく、高齢者が目立つ状況でした。私の友人のなかには「神田なんか人の住む所じゃないぞ」と評価する人もいましたが、今では住人もだいぶ増えて、魅力ある都心の下町になっています。

 当初計画では住宅12 戸・事務所等3 区画、地権者の取得住戸・事務所を除いた10戸を募集したところで、2戸分をつなげて1戸にしたいという応募者もいて、最終的な募集住戸は9 戸となりました。

 地権者=東松下町々会員に相談して、町会長さんに募集説明会にきていただき、「地元の町会として歓迎する」というお話をしていただきました。まさに地権者参加型+地域コミュニティ再生型のコーポラティブハウスの原型となりました。 

 完成してから16 年、現在までの間に、それぞれのご家族の事情で入れ替わりもありましたが、今回『おいらのくらし』にご寄稿いただいた富田さんは、結婚を機に転居し、また戻ってこられたのですが、入居時はまだ中学生でした。それが今はお母さんになって、COMS HOUSE での暮らしを評価していただいている・・・。“コーディネーター冥利に尽きる”とはこのことか、と喜んでいる私でした。

 建替えをお考えの方、もしくはお知り合いの方がおられましたら、是非、としまち研にコーポラティブハウスのご提案をさせてください。

(としまち研理事長 杉山 昇)

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